【お知らせ】『「長崎新聞」にて普賢学園の芸術活動への取り組みを掲載頂きました!』
令和7年4月20日(日)長崎新聞にて普賢学園の取り組みを掲載頂きました!
支援を行っていく中で芸術活動を通じて、ご利用者さんがどんどんと変化されていくことを身近に感じます。
ご利用者さんたちがとても楽しそうに活動される姿に元気を頂きます。
これからも益々色んなことにチャレンジしていきたいと思います!
『長崎新聞』令和7年4月20日
「アートや音楽 才能に光」
令和7年4月20日南島原市知的障害者入所施設。
南島原市深江町の知的障害者入所施設「普賢学園」(本田尚久園長)は、入所者の生き生きとした姿を社会に発信しようと、近年、アートや音楽の活動に力を入れている。
活動に没頭することで日常生活が安定したり、これまで気付かなかった才能に光が当たって自己肯定感の高まりにつながったりと、様々な効果が表れている。
同施設は雲仙・普賢岳の麓に立地。障害により介護や援助を必要とし、自宅での生活が難しい10代~70代までの男女40人が生活している。4年前に現地で施設を建て替えた。
アートや音楽の活動に力を注ぐきっかけは新型コロナウィルス禍だった。毎年、島原半島の福祉施設の利用者が集い、マラソン大会を開いていたが、2021年からオンライン開催に変更。各施設がそれぞれ活動を発表する事になり、普賢学園は音楽好きの職員5人がバンドを結成し、入所者も巻き込んで披露した。
職員の演奏に合わせ、入所者は踊ったり、思い思いに口ずさんだり。音楽活動を担当する職員の杉崎智史さん(41)は「表情が変わり、音楽が情緒の安定にもつながった」。演奏は好評を得て、現在は他の施設や地元のショッピングセンターでもライブを開催。演奏を見て興味を持った特別支援学校の教諭や地元のサッカークラブのコーチらもバンド仲間として加わるなど、少しずつ、施設外の人との交流も広がっている。
アート活動の拠点は、施設の建て替えの際に農業倉庫を改修したアトリエ。隣接するデイサービスの利用者も一緒に日々、絵画や書道などに取り組んでいる。
「活動通じ世界広がる」
隠れた才能は、日常生活の延長線上で見つかる事も少なくないという。杉崎さんは、公園に行っても隅から動かないような20代の男性のエピソードを教えてくれた。日ごろ、小さい機械を触ることを好んでいたため、外出時、試しにデジタルカメラを渡した。すると、30分間に「考えられないような構図」の写真を100枚以上撮影。今ではフォトコンテストで入賞するほど”好き”に磨きをかけている。
アート担当の本田玲奈さん(26)も才能に触れた時の喜びを振り返る。
昨年、施設でカレンダーを作るため、入所者に自由に絵を描いてもらったところ、30代の男性は用紙いっぱいに「元気をもらえる絵」(本田さん)を描いた。「こんな絵が描けるのか」と驚いた職員たち。家族でさえ知らない個性だった。
知的障害者の中には、自分に関心をもってもらうため、障害由来の課題行動、(感情をうまく制御できず自分自身や他者を傷つけてしまうなど)を起こすケースもあるという。音楽やアートを通じ、自らに光が当たることによって課題行動の軽減にもつながるとみている。「得意なこと、好きなことに気づき、どう伸ばしてあげれるか」。杉崎さんと本田さんは彼らの世界が広がるカギをこう語った。
普賢学園はインスタグラムで日々の活動を発信中。南島原市有家町のイオン有家店では30日まで、同学園と隣接するデイサービスの利用者計10人が作成した貼り絵など約20点を展示している。(熊本陽平)
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